中国地方で初めて難治性皮膚潰瘍に対するPRP療法を開始しました
★中国地方で初めて難治性皮膚潰瘍に対するPRP療法を開始しました。
形成外科では、外傷や慢性潰瘍となった創傷の治療を行っています。近年は創傷を治すための薬剤や器具等の発達がめざましく、キズあとをより目立たなくすることも可能となってきています。
しかしながら治療困難な皮膚潰瘍の代表に、閉塞性動脈硬化症に伴う足潰瘍があります。
この足潰瘍の決定的な治療法は切断術しかなく、新規治療法の適用が望まれていました。そのため、2020年診療報酬改定により再生医療技術であるPRP (多血小板血漿:Platelet Rich Plasma) 処置が保険適用となり、施設基準に適合した施設のみで、この第3種再生医療を行うことが可能となりました。
当院でも2022年度から中国地方で初めてこの治療を開始しました。
PRP処置は患者さんご本人の血液を採取するのみという最小の侵襲で、採取した血液を遠心分離により濃縮処理した後に皮膚潰瘍の創部に投与することで、潰瘍の修復や炎症の沈静化を認めることが確認されています。
現在、島根大学医学部附属病院形成外科では国内トップレベルの形成外科医療を提供できる体制が整いつつあります。
今後もより安全で体に負担の少ない治療の提供を目指して参ります。